BS麻雀マンガ夜話「アカギ」予習
10月6日(金)の23:00から、BS麻雀マンガ夜話が開かれるらしい。
- 似非トーライ・(2年ぶり!)BS麻雀マンガ夜話開催のお知らせ:
http://d.hatena.ne.jp/hirotashi/20061003#p1 - 過去の「BS麻雀マンガ夜話」:
http://oak.zero.ad.jp/~zaf93998/mmanga.htm
題材は『アカギ』と『オバカミーコ』とのこと。
というわけで、『アカギ』メモ。
- アカギの休載は2000年2月から2001年4月まで。実は長期休載はそれだけ。
- 『からくりサーカス』のギイ・クリストフ・レッシュはアカギに似てる。アカギをローマ字で書くと「AKAGI」これを2つに分けると「AKA」と「GI」、「AKA」とは「A.K.A」、「またの名を(Also Known As)」の略語。「GI」はもちろんギイのこと。つまりアカギとは「またの名をギイ」という意味だったのだ。
- 来賀友志の闘牌は「場」を重視する。理解しやすい範囲で説明すると、全く同じ配牌が来ても、その時のメンツによって打牌は違ってくる、という意味であるが、彼の意図は恐らくそこには留まらない。
来賀は自身のマンガ原作の闘牌について、「全て実戦譜を元にしている」という趣旨の発言をしているらしい。つまり『天牌』に現れる超絶的なアガリの数々は、いずれも「麻雀で実際にありうる事」の範囲内であり、ある領域に達した4人のプレイヤーが作る「場」では、我々が異常な確率でしか起こりえない、と考えている現象こそが常態であり、通常の理は歪んでしまう、という思想だと考えられる。4人の中に1人でも分かってない奴がいることが問題になるのは、このためだ。
そしてここでは、読者も厳しく試されている。「場」を見るというのは、4人それぞれの事情を深く理解することである。学生選手権のラストが最後の一牌までもつれたのは何故か、四川が、天狗が何故ああいう決着になったかは、4人がそれまでどういう場を作り上げてきたかを見ないといけない。
他方『アカギ』では、アカギが最初から慮外の作戦を繰り出すことは分かっているし、そもそも『天』のスピンオフ作品であるため、結末も予想の範囲内にとどまる。いきおい焦点は、アカギが次にどんな発想をしてくるか、あるいはライバルがどのような作戦を取るか、その駆け引きに絞られてくる。
この方式はキャラクターの過剰さが分かりやすい形で呈示されるので、読者は素早く作品世界内に入り込めるし、サイドストーリーなども構想しやすい。 - アカギと鷲巣はともに異常者として描かれる。鷲巣は自身の快楽のために人を殺し、アカギはギャンブルの中でしか生を実感できない。2人の対決は簡単に言うと「どっちがお互いを先に恐怖させるか」であり、一応アカギが勝つことが想定されている。では思想的に敗北し、後退せざるを得ない鷲巣はどうならざるを得ないのだろうか。
リソースたち
参考にしたいサイト・ページ。
初期のアカギの闘牌のまとめ。
- アカギ (漫画) - Wikipedia:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%82%AE_%28%E6%BC%AB%E7%94%BB%29
Wikipediaによるまとめ。メディアミックスを含めた全体を俯瞰しており、参考になる。アニメの製作ミスの一覧が充実している。
構成・セリフの選択、ともに質の高い名セリフ集。
- アカギ目次 - 福本AAWiki:
http://hukumoto.ty.land.to/index.php?%A5%A2%A5%AB%A5%AE%CC%DC%BC%A1
福本のAA(アスキーアート)のまとめから、アカギの項。出典(第○巻の第○話)が明記されているのが素晴らしい。
- 似非トーライ・鷲巣麻雀進行状況メモ:
http://d.hatena.ne.jp/hirotashi/00010002
BS麻雀マンガ夜話の主宰者、ヒロタシ氏によるメモ。鷲巣麻雀が始まってから、1話でどれくらい進んだかをまとめている。左が話数、右が進行状況。