近代麻雀オリジナル 2006年9月号 その2
その1がコラムの話だけに終わったので、マンガのことを書いてみる。
ラインアップはこんな感じ。
- 八月十四日の雀鷹 鴨林源史+梶川良
- オーラ打(ぶ)ち 言霊マンボ 片山まさゆき
- ジャン熊の一日 渡辺保裕+瀬戸熊直樹
- 堕落の城 森遊作+嵐田武
- こちら現代麻雀編集部 トキタ 富田安紀良+河本茂樹
- 共犯者−レツ− 坂本久作
- 雀遊記 コタロー! 田辺崇+久保司
- 雀バカ三姉妹物語 三ツ森あきら
- 天使系☆雀荘メンバー日記 こすま(はぁと) 成原とんみ
- ツモっ子の森 施川ユウキ
- 雀MIX 上西園茂宣
あとはコラムとして、
など。個々の作品のレビューは、いのけんさんの所をご覧いただきたい。
嵐田武、河本茂樹、久保司。中堅どころの原作者が手堅く紙面を作っているのに加え、パワーは落ちたとは言えセンス一流の片山まさゆきがいる。けして悪い雑誌だと思わないが、次号で「マンボ」と「雀遊記」が最終回。迷走している様子がうかがえる。
「雀遊記」は面白い連載だと思っていたが、最終回に向けてバタバタと手じまい中。猫が影の代打ち、という発想が生きていた。もう一度このコンビで行けば、「騙し屋」(旭凛太郎+花村奇跡)みたいないい作品が出るのではなかろうか。期待したい。
「天使系〜」はコスプレ雀荘で働くスタッフの取材。相手が弱いことが明らかなのに、河に相手のアガリ牌を置くような悪戯をする人間は愚劣だと思う。せっかく「トキタ」でフリー麻雀のマナーについて詳しく描いているのに、統一されてないのは勿体ない。
施川ユウキは面白い。シンケン君はよく分からない。あと、カラスヤサトシの「開放雀卓」(読者投稿欄)のカットは上手なのだが、このポジションで本当にいいのか?
次号は荒正義が原作で佐藤量が作画、という濃い新連載。マンション麻雀経営マニュアルのようなマンガになるらしい。一時期の若者向け路線はどうなったのかしら。「東大を出たけれど」は意外と若い人よりも30代以上に受けているみたいだし。
それにしても、巻頭マンガ「八月十四日の雀鷹」。8月のこの時期に掲載する意味は理解するが、内容が陳腐で萎えてくる。他に巻頭を飾ってもおかしくない作品はあるのに、読者を大事にしない雑誌ではある。
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【参考】
- 近代麻雀オリジナル:
http://kinma.takeshobo.co.jp/original - 2ちゃん麻雀板・近代麻雀つっこみスレ17:
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/mj/1147225525/ - 復刊は忘れた頃にやってくる。復刊ドットコム「ぶんぶんレジデンス2巻(坂本タクマ)復刊リクエスト投票」:
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=26377 - 施川ユウキ先生「真っ白な原稿の上で、俺は爪を切った。」:
http://blog.goo.ne.jp/goo7974/