近代麻雀オリジナル 2006年9月号 その2

pai-siri2006-08-14

その1がコラムの話だけに終わったので、マンガのことを書いてみる。
ラインアップはこんな感じ。

  • 八月十四日の雀鷹 鴨林源史梶川良
  • オーラ打(ぶ)ち 言霊マンボ 片山まさゆき
  • ジャン熊の一日 渡辺保裕瀬戸熊直樹
  • 堕落の城 森遊作+嵐田武
  • こちら現代麻雀編集部 トキタ 富田安紀良+河本茂樹
  • 共犯者−レツ− 坂本久作
  • 雀遊記 コタロー! 田辺崇+久保司
  • 雀バカ三姉妹物語 三ツ森あきら
  • 天使系☆雀荘メンバー日記 こすま(はぁと) 成原とんみ
  • ツモっ子の森 施川ユウキ
  • 雀MIX 上西園茂宣

あとはコラムとして、

  • 勝ち組への麻雀の扉 ぴゅー太郎
  • コスプレバカ一代 ミゲール菅沼
  • 頭がいい人、悪い人の麻雀 福地誠+いとう耐
  • 近オリ世相ニュース 中宮崇+ケニー笹原
  • シンケン君 坂本タクマ

など。個々の作品のレビューは、いのけんさんの所をご覧いただきたい。
嵐田武、河本茂樹、久保司。中堅どころの原作者が手堅く紙面を作っているのに加え、パワーは落ちたとは言えセンス一流の片山まさゆきがいる。けして悪い雑誌だと思わないが、次号で「マンボ」と「雀遊記」が最終回。迷走している様子がうかがえる。
「雀遊記」は面白い連載だと思っていたが、最終回に向けてバタバタと手じまい中。猫が影の代打ち、という発想が生きていた。もう一度このコンビで行けば、「騙し屋」(旭凛太郎+花村奇跡)みたいないい作品が出るのではなかろうか。期待したい。
「天使系〜」はコスプレ雀荘で働くスタッフの取材。相手が弱いことが明らかなのに、河に相手のアガリ牌を置くような悪戯をする人間は愚劣だと思う。せっかく「トキタ」でフリー麻雀のマナーについて詳しく描いているのに、統一されてないのは勿体ない。
施川ユウキは面白い。シンケン君はよく分からない。あと、カラスヤサトシの「開放雀卓」(読者投稿欄)のカットは上手なのだが、このポジションで本当にいいのか?
次号は荒正義が原作で佐藤量が作画、という濃い新連載。マンション麻雀経営マニュアルのようなマンガになるらしい。一時期の若者向け路線はどうなったのかしら。「東大を出たけれど」は意外と若い人よりも30代以上に受けているみたいだし。
それにしても、巻頭マンガ「八月十四日の雀鷹」。8月のこの時期に掲載する意味は理解するが、内容が陳腐で萎えてくる。他に巻頭を飾ってもおかしくない作品はあるのに、読者を大事にしない雑誌ではある。



                • -

【参考】